エステの開業をするのに取得しておきたい資格と勉強について

更新日:2023.7.20

エステサロンは日本国内から海外までさまざまな場所にあり、誰でも気軽に利用できます。
開業にあたり、オーナーやエステティシャンに特別な資格が求められるケースも少なくありませんが、軽くエステのノウハウを心得ただけの状態で営業を行うこともできます。

ここでは、エステサロンの営業にあたり必要となる資格や、所有しておいたほうが良い資格について詳しく紹介します。

エステサロンを開業するのに資格は必要?

エステサロンの経営には資格が必要であると思われがちですが、実は無資格で開業させることができ、日本では、エステサロンの開業に公的な資格は求められません

しかし本格的なサービスを提供するためにはノウハウを学ばなければならないので、エステの学校や講座に通い、民間資格を所持してから開業に至るケースが一般的で、サロン経営を軌道に乗せるためには、資格を取得しておくことはやはり有利に働くもの。

資格の取得が店舗のイメージにも直結するということで、無資格または無免許のエステはほとんど見かけなくなっています。
実際、エステティシャンであることを証明するために「一般社団法人 日本エステティック協会」が定める資格を取得する方も少なくありません。

エステサロン経営で資格を取得する必要性

資格を持っておくことは、信頼を勝ち得ることにつながります。

資格を取得しておくべき理由は、多くのお客様が「有資格者のエステティシャンによる施術を受けたい」と考えるためです。

資格を持っているだけでお客様からの信頼を得ることができ「施術してもらいたい」と思っていただけることも少なくありません。

エステティシャンには国家資格はありませんが、民間資格を1つ持っているだけで、あなたを見るお客様からの視線は変わります。

エステを開業し順調な経営を行っていくためには、資格の有無が大きく影響するでしょう。

民間が発行する資格は多数存在

公的な資格こそありませんが、民間で発行されているエステの関連資格は種類が豊富です。
きちんと段階的に学び、技術を身につけたことを証明するものでもあるので、取得をおすすめします。

以下では、日本国内のエステ協会で取得できる資格を紹介します。

一般社団法人日本エステティック協会

一般社団法人日本エステティック協会では、以下の資格を取得することができます。

 ■AJESTHE認定エステティシャン

日本エステティック協会の認定資格となっているのが、「AJESTHE認定エステティシャン」です。

4種類のランク(AJESTHE認定上級エステティシャン、 AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー、AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン、AJESTHE認定ボディエステティシャン)にわかれていますが、基本となる資格では、基本的なエステの知識と技術を持っていることと、適切なサービスを提供できる能力を持っていることに対する認定を受けられます。

資格を取得するためには、エステティシャンセンター試験に合格し、協会認定校でコースを受講するか1年以上の実務経験を積む必要があるものの、日本エステティック協会認定資格ですから、取得することでお客様の信頼を得ることができるでしょう。

また、これらの資格を取得しつつ諸条件も満たしている方は、国際的なエステティックの教育機関「CIDESCO」の日本支部で学び、CIDESCOのディプロマを取得してインターナショナルエステティシャンの資格を取得することができます。

■CODES-JAPON認定ソシオエステティシャン

「CODES-JAPON認定ソシオエステティシャン」は、フランスのCODESと提携して行っている資格認定制度です。

美容を目的としたエステティックのみならず、医療や社会福祉の知識も持ち、より幅広い場で活躍できるエステティシャンに与えられる認定。

資格を取得するためには、ソシオエステティシャン養成講座を修了し、インターン実習を行った上で報告書を提出する必要がありますが、医療や福祉にも携わりたいと考えている方はぜひ取得しておきましょう。

いずれも協会に認められた資格なので、この資格を取得すればエステティシャンとしての基礎的な能力を有していると判断できます。

一般社団法人日本エステティック業協会

一般社団法人日本エステティック業協会では、以下の3つの資格を取得することができます。

  • ・AEA認定エステティシャン
  • ・AEA上級認定エステティシャン
  • ・AEA認定インターナショナルエステティシャン

AEA認定エステティシャンは初級の資格であり、そこから2年以上の実務経験を積むと上級に挑戦できます。上級資格を取得し、さらに2年以上の実務経験を積むと、インターナショナルエステティシャン試験が受けられます。

開業時には届け出を忘れずに行いましょう

エステの開業に特別な資格は必要ありませんから、すぐにでも開業をすることはできます。
その際、オーナーは「個人事業主」となるため、必ず「開業届」を書いて提出しなければなりません。

開業届を出さなければ事業活動が認められませんので、忘れずに提出するようにしましょう。

資格の取得でスキルアップ

日本国内にある多くのエステでは、専門的な技術と知識をもったエステティシャンが活躍しています。
しかし、いくつか資格を取得して終わりではなく、専門領域を拡げていく努力も求められます。

お店を訪れる利用者が施術を受けてみたいと思えるように、上級の資格にも挑戦し、幅広く活動できるようにステップアップしていくことをおすすめします。

エステ経営で成功する勉強はどう学べば良い?

特別な技術や経験がなくてもエステを経営することは可能ですが、事前に勉強しておかなければならないことがあります。
具体的に何を学んでおけば良いのか、どのような学び方があるのかについて解説します。

エステ経営をするために勉強したいこと

必要な知識について勉強することはとても重要なのですが、ほとんど知識がない状態で学び始め、エステ経営を成功させるのは簡単なことではありません。

無理に自分一人だけで進めようと考えるとミスも発生しやすくなってしまうので、必要に応じてサポートを受けることを検討してみてはいかがでしょうか。

エステ経営を成功させるために学んでおきたいこととして、以下のようなことが挙げられます。
知識は多いほうが有利になるので、学びやすいことから検討してみてはいかがでしょうか。

資格取得のための勉強

必ずしも資格が必要になるわけではありませんが、お客様の立場に立って考えると、経験も資格も持っていないエステティシャンのいるサロンよりも、専門的な資格を持っているサロンのほうが魅力的です。
認定エステティシャンAEA認定エステティシャンなど、有名な資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

法律に関する勉強

エステの経営は、法律に基づいた形で行っていかなければなりません
法律の知識といっても弁護士に求められるようなレベルの知識は必要ありませんが、サロンを経営するにあたり、最低限は学んでおきましょう。

何かトラブルが起きた時に「知らなかった」では済まないことも多いです。

経理に関する勉強

必ず必要になるのが経理に関する知識です。
ここを適当にしてしまうと赤字であることに気づけなかったり、理想的な形で経営を進めていくことができなかったりします。

感覚だけで行うことはできないのでしっかり学びましょう。

セミナーを活用して勉強する

おすすめの学び方が、セミナーを活用した方法です。
セミナーの情報を掲載しているインターネットサイトで情報を見つけることができます。

人気のセミナーはすぐに定員に達してしまう可能性があるので、早めに申し込みを済ませておきましょう。

セミナーを活用することにより、失敗しがちなポイントや成功するためのコツを学ぶことができます
ただ、全く知識がない状態で突然セミナーに参加するよりも、自分である程度勉強してから足を運んだほうが理解度は高いので、できる限り学んでおきましょう。

▼こちらの記事でも、セミナーを活用した勉強方法に関する解説をしています。気になる方はぜひご覧ください。

エステ開業のために必要なことは?セミナーがおすすめの理由とは?

知識が多い方が安心

エステサロン経営の際には様々な知識を身に付け、役立てていきましょう。
関連書籍を購入して勉強する方法もありますし、インターネットでも様々な調べ物ができます。

エステ開業スクールとは?

エステを開業したい、独立したいと考えた場合、開業スクールに通うことには大きなメリットがあります。

そこで今回の記事では、スクールに通うことにどのようなメリットがあるのか、一般的に提供されているサービスとともにご紹介します。

また、成功サロンを実現させるために欠かせない、サロン運営支援に関してもお話したいと思います。

エステの開業スクールに通うメリット

エステの開業スクールに通うことには、次のようなメリットがあります。

  • 技術や知識が学べる

開業スクールに通うことの最大のメリットは、施術に必要な技術や知識が学べることでしょう。

エステティシャンとして必要な技術をプロから直接学べるため、より実践的なレベルの技術を身につけることができます。

  • 資格取得の条件を満たせる

開業スクールの講座を受講することで、受験資格の条件を満たせるケースもあります。エステティシャン向けの資格の中には受験に条件が設けられているものも。

資格の取得を目指しているのであれば、受験資格の条件を満たせるというだけでも受講する価値があるでしょう。

  • 独立・開業のための知識が学べる

独立や開業のための知識が学べることも、エステ開業スクールの魅力のひとつ。

エステティシャンとして実際に働いていても、経営の知識を身につけられている人は多くありません。

独立・開業するためには経営の知識が必要となりますから、スクールで学んでおくべきです。

エステ開業のためのスクールやサポート

それでは、スクールやサポート会社が提供しているサービスについてご紹介します。

一般的には、次のようなサービスが提供されていることが多いでしょう。

  • 開業・独立セミナー

開業スクール、サポート会社ともに提供されているのが「開業・独立セミナー」です。

セミナーでは、サロンの開業に必要な知識に絞って講義が開催されるため、短時間で効率よくサロン経営に必要な知識が学べます。 開業や経営に関する知識をお持ちでない方は、一度は受講されることをおすすめします。

  • ステティシャンとしての実務レッスン

エステ開業スクールでは、エステティシャンとしての実務レッスンも行われています。

主に技術面でのレッスンとなり、スクールによってさまざまな異なる技術を学ぶことが可能。 開業に際して技術力に不安がある方、さらに多くの技術を習得したいという方におすすめです。

  • サポート会社の開業支援

サポート会社の開業支援では、サロンを開業するためのマーケティング調査やサロンの立地選定、事業収益シミュレーションなど、より実際的なサポートを提供しています。

サロン開業支援を行う「ウィズ・アス」では、開業前に理想のサロンを伺うカウンセリングから開業サポート、メニュー開発に加え、開業後も引き続き、スタッフ教育や販売促進などのサポートを行わせていただいています。

成功サロンを実現させるためには、サポートにより過去のノウハウを活用していただくことが必要です。

ウィズアス開業支援について詳しく見る

エステ開業スクールでより高レベルなサロンを目指して

エステ開業スクールでは、エステティシャンとして必要な技術や知識のみならず、サロン経営・運営にとって欠かせない知識やノウハウも学ぶことができることから、より高レベルなサロン運営を目指している方におすすめです。

しかし、やはり一人でサロンを開業・運営することには限界があります。

成功サロンへの道を歩むためには、やはりサポート会社の開業支援を受けることも必要です。

日本エステティック経営者会とは?

これからエステを開業するなら知っておきたいのが「日本エステティック経営者会」です。

日本エステティック経営者会とは何かについては、サロン経営者なら約理解しておきたいところです。具体的な活動内容や、試験、行われているセミナーなどについてご紹介するので、これから美容業界に参入しようと考えている経営者の方はぜひとも参考にしてみてください。

日本エステティック経営者会

日本エステティック経営者会は一般社団法人であり、2008年の10月1日に設立されました。

JEM(Japan Esthetic Management )とも呼ばれます。成長を続けているエステティック協会の各サロン経営者やスタッフが、お客様に対して安心と安全を約束することを伝える目的で設立されました。

入会するメリット

日本エステティック経営者会に入会するメリットは、お客様に対して安心して施術が受けられることをアピールできるという点です。

入会証の盾が貸与されるほか、会員サロンとしてホームページに掲載されます。また、万が一の事故に備えて、エステティックサロン総合賠償責任保険に割引価格で加入できるのも大きな魅力だといえるでしょう。

経営に関して役立つ市場動向の分析・予測などの情報もいち早く入手できるので、サロンを経営するにあたりさまざまなメリットがあります。

日本エステティック経営者会の主な活動内容

日本エステティック経営者会の主な活動内容としては、次の2つがあります。

  • エステティシャンに対する教育・認定試験

教育にも力を入れていて、認定試験に合格すれば技術と知識のあるエステティシャンであることが証明されます。試験に合格することは、働くエステティシャンの自信につながるでしょう。

  • 各種セミナー

頻繁にセミナーも行っていて、安全な経営を行うための経営者向けセミナーのほか、サロンでの教育担当を対象にしたセミナー、技術・知識向上のためのエステティシャン向けセミナーなどを実施しています。

主な試験やセミナーなどのご紹介

日本エステティック経営者会で実施している試験やセミナーについてご紹介します。

  • 安全基準試験

新人エステティシャンを対象とした試験で、合格することにより一定の腕と技術を持っていることが証明できます。試験会場で行うものではなく、スマホやタブレット、パソコンなどから採用ページにアクセスして受けられるので、挑戦しやすいでしょう。

試験問題は60問、時間は45分で試験代金は2,000円(税込)です。

  • 認定試験

JEM認定エステティシャン試験というものが行われています。

18歳以上でエステティシャンとして1年以上経過している方、安全基準確認試験合格者、JEM会員企業に勤務する者などの条件がありますが、合格すれば知識や技術だけでなくて接客力も認められるのが魅力です。

6月と11月に東京・名古屋・大阪・仙台・金沢・北海道・岡山・山口・福岡・沖縄の各会場で行われ、試験時間は90分、受験料は15,000円(税込)です。

  • セミナー

教育セミナーでは脱毛に関する知識やエステに関する消費者問題、アレルギー性皮膚疾患に関することなど、さまざまな知識が学べます。

また、経営者向けセミナーも行われていて、最新の知識や業界のニュースを入手しやすいのが魅力です。

サロン経営に安心をプラス

サロンを経営するにあたり入会は必須ではありませんが、業界内での知名度の高い団体なので、ぜひ入会を検討してみてはどうでしょうか。

  • サポートを受けることも必要

サロンを開業するにおいては資格を取得することだけでなく、サポートを受けることも必要不可欠です。

どれほど技術が優れていても、サロンをブランディング化させることができず、集客も行えなければお客様は訪れてくれません。

優れたエステの技術をお客様に提供するためには、ブランディングや販売促進において自サロンをアピールする必要があります。

サロン開業支援を行っている「ウィズ・アス」では、今までに蓄積されたノウハウによる7つのサポートにおいて効率的な集客を可能とします。

サロン経営を成功させるためには、資格の取得だけでなく適切なサポートを受けることも重視してください。

優れたエステの技術をお客様に提供するためには、ブランディングや販売促進において自サロンをアピールする必要があります。

サロン開業のサポートに関する詳細は、こちらの記事で記載しております。
全体的な流れはもちろん、利用するメリットもご紹介しておりますので、気になる方はぜひご覧ください。

エステサロンの開業サポートはどんな流れで支援してくれるの?

エステサロン開業に向けて準備すべき事

エステサロンを経営するには、資格以外に準備するべきことがたくさんあります。

それではどのようなことを準備するべきなのか、一覧で見ていきましょう。

エステサロン経営のために欠かせないことを詳しく解説していきますので、開業前にぜひ確認しておいてください。

開業費用

エステサロンの経営を始めるのに欠かせないのが、「開業費用」です。

開業費用の目安は、サロンの形態により次のように変わります。

自宅サロン70万円~100万円
賃貸マンションサロン150万円~500万円
テナントサロン400万円~600万円

それではそれぞれの開業資金について、さらに詳しく解説していきます。

自宅サロンの場合

自宅サロンの場合は70~100万円が開業資金の目安ですが、20~30万円で開業できることもあるでしょう。

自宅サロンであれば、雰囲気を出すための少し改修をし、美容機器を揃えるだけで開業できます。

雰囲気にこだわらなければ、美容機器を購入するだけで良いので、機器と備品・消耗品の購入代金だけで済みます。

エステサロンの経営に費用をかけたくないと考えているなら、自宅サロンの開業が最も現実的だと考えられます。

マンションサロンの場合

賃貸マンションでエステサロンを経営する場合の費用は、150~500万円です。

しかし自宅サロンとの違いは、賃貸物件の契約資金が必要である点のみです。

賃貸マンションを借りるとなると、敷金・礼金・仲介手数料・数カ月分の家賃などが必要となります。

単純にエステサロンの開業資金に加え、賃貸物件を借りるための費用がプラスされる感覚です。

そのため借りる賃貸物件の家賃に応じて、必要な開業資金が左右されるでしょう。

いずれにしても自宅サロン開業よりも高額な資金が必要となることは間違いありません。

開業のためには150~500万円ほどが必要だと考えてください。

テナントサロンの場合

テナントを借りてエステサロンを経営する場合の開業資金は、400万円~600万円が目安となります。

まず必要となるのは、テナントを借りるための資金です。

テナントの賃料は、平均的に1ヶ月20万円くらいかかります。

そのため賃貸マンションを借りるよりも高額な資金が必要となり、保証金だけで100万円以上かかることも少なくありません。

またテナントでエステサロンを開業するなら、内装や外装の工事も必要でしょう。

テナントを借りて規模の大きなサロンを経営する場合、スタッフを雇う必要もあるかもしれません。

スタッフを雇うなら求人のための費用や、今後の人件費についても考える必要があります。

ただし「居抜き」をするなら、テナントサロンよりも開業資金が抑えられる可能性もあります。

居抜きとは、もともとなんらかの店舗として使われていた物件を、そのまま譲り受けることです。

もしエステサロンの居抜き物件が見つかれば、内装や機器をそのまま受け継げ、大幅にコストダウンできるかもしれません。

しかしちょうどよい居抜き物件が見つからない可能性もあります。

テナントを借りてエステサロンを経営したいと考えているなら、400万円~600万円の資金は準備しておきたいものです。

開業届

エステサロンの経営を始めるなら、忘れずに「開業届」を提出しましょう。

エステの開業に特別な資格は必要ありませんから、すぐにでも開業をすることはできます。
その際、オーナーは「個人事業主」となるため、必ず「開業届」を書いて提出しなければなりません。

開業届を出さなければ事業活動が認められませんので、忘れずに提出するようにしましょう。

開業届とは、税務署に個人事業主が開業したことを知らせるための書類です。

開業してから1ヶ月以内に届けを出す必要があります。

個人事業主であれば、開業届を出さなくても罰せられることはありません。

しかし提出しなければ、確定申告において青色申告ができず、白色申告をすることになります。

白色申告は青色申告よりも控除額が少なくなり、税金が多く課せられるのがデメリットです。

今後のエステサロンの経営も考慮すれば、青色申告を利用するため、開業届を提出しておくべきでしょう。

エステサロンを開業する際の注意点

それでは最後に、エステサロンを開業する際の注意点について知っておきましょう。

エステサロン経営を安定させるためのポイントや、運営資金を調達するための方法を解説します。

今後のために、ぜひ知っておきたいことばかりですのでぜひご覧になってください。

ターゲットを明確に設定する

エステサロンの経営をうまくいかせるには、まずターゲットの明確な設定が欠かせません。

ターゲットを明確にすれば、エステサロンのコンセプトも自然に決まります。

そしてターゲットが必要としている施術を考えれば、準備するべきメニューも決まってくるでしょう。

ターゲットを明確にすることは、エステサロンの基盤づくりに欠かせないことです。

経営の前に、まずはターゲットを明確に設定するようにしてください。

開業費用を抑える

続いてご紹介する注意点は、開業費用をなるべく抑えることです。

開業費用を抑えれば、経営がうまくいかなかった場合、背負う負債が少なくなります。

そこで考えたいのが、「必ず必要となる資金」のみを使うことです。

エステサロンを経営するにあたって、必要なものは限りがありません。

しかし「どうしても必要なもの」と限定すれば、それほど多くはないのではないでしょうか?

まずは必要最小限必要なもののために費用を使いましょう。

もし必要なものがあれば、順次用意していく方が安全です。

エステサロンの経営をスムーズにするには、まずは開業費用を抑えることから始めましょう。

助成金を活用する

エステサロンの開業に利用できる助成金を活用するのもひとつの方法です。

利用できる助成金制度は非常に多く、うまく活用できれば開業費用を抑えられるでしょう。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金」は、雇用する従業員の待遇を改善すると受けられる助成金です。

次の6つのコースが用意されており、エステサロンの経営状況にあわせて利用できます。

【コース一覧[1]】

  • ・正社員化コース:期間が限られた雇用契約の従業員を正社員化する
  • ・障害者正社員化コース:障害を持ち、期間が限られている雇用契約の従業員を正社員化する
  • ・賃金規定等改定コース:期間が限られた雇用契約の従業員に対して、基本給を3%以上増額する
  • ・賃金改定等共通化コース:期間が限られた雇用契約の従業員・正社員の共通する賃金規定を新たに規定する
  • ・賞与・退職金制度導入コース:期間が限られた雇用契約の従業員に対し、賞与もしくは退職金制度を導入する
  • ・短時間労働者労働時間延長コース:期間が限られた雇用契約の従業員に対し、社会保険の適用と労働時間の延長をはかる

キャリアアップ助成金制度は、パートや派遣社員など、非正規雇用労働者の待遇を改善した場合に受けられる補助金制度です。

それぞれのコースは同時に適用され、6つのコースすべてにおいて助成金を受けられます。

非正規雇用労働者を雇う予定がある経営者の方は、キャリアアップ助成金制度の利用を検討してみてください。

人材開発支援助成金

続いてご紹介するのは、「人材開発支援助成金」です。

人材開発支援助成金とは、従業員に専門的な知識・技能を習得させるための訓練を行う場合に受けられます[2]。

訓練のためにかかった経費や、従業員の訓練期間中の賃金が助成対象です[2]。

エステサロンでは美容機器の取り扱いや美容に関する知識など、専門的な知識が求められます。

人材開発支援助成金制度は、エステサロンで活用しやすい助成金制度ではないでしょうか。

地域雇用開発助成金

「地域雇用開発助成金」とは、地域の雇用に貢献した場合に受けられる助成金制度です。

適用される地域は、雇用機会が不足している地域に限られます。

しかし対象地域であれば、エステサロンを開業し、従業員をハローワークから3名以上雇用するだけで基本条件は満たせます。

助成金の金額は大きく、サロンの設置・整備費用が300万円以上であれば、3~4名の雇用で50万円を受取可能[3]。

20人以上ともなれば300万円となり[3]、設置・整備費用が高くなるほど受け取れる金額も大きくなります。

雇用が安定していない地域で、規模の大きいエステサロンを経営したいと思われている方なら、大きな助成金を受け取れるでしょう。

両立支援等助成金(出生時両立支援助成金)

「両立支援等助成金」は、家庭と仕事を両立しやすい環境づくりを行った事業所に与えられる助成金です。

たとえば育児・介護と仕事を両立しやすくする、育児休暇制度を設ける、短時間勤務制度を設ける…などが一例となります。

厚生労働省により設定されているコースは、次の4つです。

【コース一覧[4]】

  • ・出生時両立支援コース
  • ・介護離職防止支援コース
  • ・育児休業等支援コース
  • ・不妊治療両立支援コース

出産・子育て・介護をしている従業員でも、働きやすい環境を作れた場合が対象となることがわかります。

しかし助成金を受けるには、具体的にどのような施策を実施するかを計画・実行しなければなりません。

さまざまな従業員が働きやすい環境を作るためにも、参考となる助成金制度です。

自治体独自の助成金

エステサロンの経営に利用できる助成金制度は、自治体独自の政策の中にも見つけられる可能性があります。

各自治体では、それぞれ独自の助成金・補助金制度を展開しています。

エステサロンを開業したいと考えている地域で、独自の助成金制度が実施されていないか確認してみてください。

もしかすると、開業資金を抑えるために有効な制度が見つかるかもしれません。

また自治体独自の助成金制度と、国が実施している助成金制度を併用できる可能性もあります。

2つの助成金が受けられればエステサロンの経営は大幅に楽になるはずです。

ぜひ開業したい自治体の独自制度も調べて、有効活用してください。

値下げしすぎない

エステサロンの経営にとって大切なこととして最後にご紹介するのは、サロンメニューを値下げしすぎないことです。

開業したばかりのころは、お客様が少なく、自信のなさから値下げしすぎてしまう方も少なくありません。

値下げをすると、たくさんのお客様が訪れても収益は上がりません。

そして集客ができたからと値上げをした場合、お客様が離れてしまう原因になることもあるでしょう。

最初から値下げをしすぎると、後々の経営に支障をきたします。

エステサロンを開業したからには自信を持ち、適正な料金を設定しましょう

エステサロンの経営は準備が大切!

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んでいただくことで、エステサロンの経営や開業についてご理解いただけたと思います。

エステサロンの経営をうまく行かせるには、開業段階からの準備が大切です。

開業資金の準備はもちろん、資格の取得やブランディング、販売促進のための戦略も必要となります。

ウィズアスでは美容機器の販売とともに、エステサロンの開業・経営支援も行っております。

ウィズアスのカウンセリングを活用していただいた上で開業していただければ、エステサロンの経営での失敗も少なくなるでしょう。

[1]参照:厚生労働省:キャリアアップ助成金
[2]参照:厚生労働省:人材開発支援助成金
[3]参照:厚生労働省:地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)

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